
昼休みの駅前カフェ。YouTubeが回り始めない——。こんな経験ないですか?
こんにちは!格安SIM歴10年、楽天モバイル歴4年の”じゅん”です。
電波が悪いときは“回線のせい”にしたくなりますけど、実際は時間帯・場所・設定・端末のどれかが悪さしていることが多いです。今日は、僕が実際にやった方法と、最新動向(プラチナバンド/5G拡大、第三者レポート)もまとめます。
今日の遅さが《混雑/場所/設定/端末》のどれ由来か、30分で見当をつける方法
数値の見方(下り・上り・Ping)と、体感に直結する調整ポイント
改善が難しい日は“時間帯分散(昼だけサブ)”でストレスを逃がす運用
重要:単発の悪い計測1回に振り回されないこと。必ず複数回・別時間帯で平均像を見ます。
1. 30秒で「今日の遅さ」を見極める
まずは“手元の環境”をリセットして、今日の遅さが一時的な詰まりなのか構造的な原因なのかを切り分けます。やることは3つだけ。
機内モードON→OFFで電波を掴み直す。Wi‑FiはOFFにして計測アプリ(Speedtest/FASTなど)を1回。
そのままの条件で夜に同じ場所でもう1回。昼だけ悪いなら《混雑》、終日遅いなら《場所/設定/端末》の線が濃くなります。
VPNがONになっていないか確認。ONだったらOFFにして再計測。
ワンポイント: iPhoneでAPNを触った記憶があるならプロファイル削除/初期化、Androidは省電力・データセーバーを一時OFFにして比較すると差が見えやすい。
2. 一発測定は当てにならない——正しい測り方
スピードテストは“瞬間風速”。精度を上げるには複数アプリ × 複数回 × 別時間帯が鉄則です。Speedtest と FAST、できれば nPerf を各2〜3回、朝か夜にももう一度。これで“平均像”と“ブレ幅”が見えます。Ping(遅延)と上りも必ずチェックしましょう。体感の引っかかりは上りや遅延が原因のことが多いです。
用途 | ストレスなし目安 | まぁ使える目安 |
---|---|---|
ニュース/地図 | 3–5 Mbps / Ping<60ms | 1–3 Mbps |
SNS/短動画 | 5–10 Mbps | 3–5 Mbps |
1080p動画 | 10–20 Mbps | 5–10 Mbps |
大容量DL | 30 Mbps〜 | 10–30 Mbps |
写真の自動バックアップやアプリ更新が裏で走っていると、テスト結果は普通でも体感は最悪、というズレが起きます。計測時はいったん止めておくのがコツ。
OS別の計測メモ
iOS:設定 > モバイル通信 > 通信のオプション > 省データモードをOFF。
Android:設定 > ネットワーク > モバイルネットワーク > データセーバー/省電力を一時OFF。
共通:VPN/広告ブロック/DNS切替アプリはOFFで計測。
3. 遅さの正体は「時間帯・場所・設定・端末」
“楽天が遅い”と感じる時、ほぼこの4つのどれかが犯人です。順に当てはめていけば、無駄な迷走を減らせます。
時間帯(昼・通勤帯)
お昼のフードコートや通勤帯の駅は“混雑の山”。こういう場所では画質を一段落とす、またはサブ回線に切り替えるのが現実解。重いアップロードやOS更新は夜に回すだけでストレスが激減します。
場所(屋内・地下)
ビルの奥や地下で弱いのは物理の問題。ルーターやスマホを窓際/少し高い位置に置くだけで数字が伸びます。金属棚や鏡、家電のそばは避けるのがコツ。
設定(省電力/5G)
省電力やデータ節約は上りとピークを真っ先に削ります。まずはOFFで比較。また5Gの表示=常時爆速ではありません。建物内は4G固定のほうが体感で勝つ日が普通にあります。
端末(対応バンド・モデム)
古いモデムや非対応バンドは不利。同じ場所で別の端末が速いなら端末起因の可能性大。買い替えで通信も操作感も一気に整います。
チェックリスト(5分でOK)
省電力/データセーバーをOFF → 再計測
5G⇄4G固定でABテスト
置き場所を窓際・高所へ移動
VPN/DNSアプリをOFF
もう1台で同条件計測(端末切り分け)
ひとことまとめ: “時間帯→場所→設定→端末”の順で切り分けると、答えに早く辿り着けます。
4. 「屋内に弱い」を噛み砕く:プラチナバンドの今
まず“屋内で弱い”は誰のせいでもなく電波の性質。高い周波数ほど壁に阻まれやすく、低いほど回り込みやすい。そこで効いてくるのが700MHz帯のプラチナバンドです。建物や地下で“圏外気味→つながる”に持ち上げる土台の強化が主な効能で、いきなり爆速になる魔法ではありません。
楽天モバイルは2023/10/23に認定、2024/4/30に無線試験開始を公表。以降は順次エリア整備が進むフェーズで、まずは屋内の安定性に効いてくる——という理解でOK。
屋内で効く“小ワザ”
置き場所は窓際 > 通路側 > 部屋中央
床から1m以上に上げる(棚の上・窓の桟)
ルーターは金属/鏡/家電から離す
USB給電のモバイルルーターは延長ケーブルで窓際へ
ひとことまとめ: プラチナは“つながる力”の底上げ。速度の体感は混雑や設計次第です。
5. 5Gは“表示>実効”になりがち——でも進化中
“5Gの表示は出てるのに速くない”。これは珍しくありません。屋内では4Gの出来が土台になるケースが多く、4G固定のほうが安定する日も普通にあります。一方で、楽天は2024年以降Sub6の5Gエリア拡大を公表し、第三者レポート(2025年4月のOpensignal)でもアップロード体験と5Gアップロード速度で首位の評価が出ています。つまり今はエリアと設計の当たり外れが減っていく途中にある、という見立てです。
SA/NSAミニ解説
NSA(4Gアンカー併用):表示は5Gでも“土台”は4G。屋内の出来が体感に直結。
SA(単独5G):低遅延が強み。エリアは段階的に拡大。
ひとことまとめ: “5Gアイコン=常時爆速”ではない。4G固定でABテストする癖をつけると勝率が上がる。
6. それでも遅い日に僕がやる6つの手(実践編)
重い処理を止める
写真バックアップ/アプリ更新/クラウド同期を一時停止。YouTubeは画質を1段落とす(自動再生OFF)。5G⇄4GをABテストして“勝ち設定”に固定
屋内は4G固定が勝つ日が普通にある。iPhone:設定→モバイル通信→通信のオプション→「5Gオン/自動/4G」
Android:設定→ネットワーク→モバイルネットワーク→優先ネットワーク
置き場所ミニ最適化(できる範囲でOK)
窓際>通路側>部屋中央。床から1m以上、金属・鏡・家電から離す。※“必須”じゃなく効かせたい時のコツ。分離で安定:USBテザ or ルーターに切替
スマホ単体で渋い日は、PCはUSBテザリング、家はモバイル/ホームルーターに切り替え。置けるなら窓際に。昼だけサブに退避(13:00で戻す)
LINEMOミニ/IIJmio小容量/povoの短期トッピング等。時間帯分散が一番ラクに効く。最後の手段:ネットワーク設定をリセット→再起動
iOS/Androidともに“ネットワーク設定のリセット”。手動で入れたAPNが残っていれば削除。その後に再起動。
ひとことまとめ: “止める→切り替える→分ける”。その場の勝ち筋だけ拾う。
7. 現実解:サブ回線と置き場所の合わせ技
僕の定番は**「普段は楽天/昼だけサブ」。1GB〜の軽いプランで十分です。例としては、LINEMOミニプラン(3GB)、IIJmio 2GB、povo2.0のトッピング(1GB/7日など)。用途や価格は変わるので、“昼だけ逃がせるか”**で選ぶのがコツ。
在宅は固定回線やホームルーターで底上げ。出先でPC作業はモバイルルーターを窓際に。万能を1枚のSIMに求めず、役割分担で安定とコスパを両立します。
デュアルSIMの実装例(iPhone)
楽天を主回線、サブを副回線で追加(eSIM推奨)
設定>モバイル通信>デフォルト回線=楽天、モバイルデータ=自動
昼休みだけ「モバイルデータ=サブ」に手動切替(コントロールセンター長押しでも可)
デュアルSIMの実装例(Android)
SIM管理でデータ優先=楽天、通話/SMS優先=楽天
昼の時間帯にだけデータ優先をサブへ切替
自動切替アプリ対応機種はスケジュール連動も便利
ひとことまとめ: 昼は逃がす。家は置き場所で稼ぐ。
昼だけサブ 比較表(2025/08時点・目安)
価格や条件は変更になることがあります。最新は公式ページをご確認ください。
回線/プラン | 月額・料金(目安) | 高速容量 | 速度制限 | eSIM | 回線 | 向き/特徴 |
LINEMO ミニ(SoftBank) | 990円/月 | 3GB | 超過時300kbps | ○ | softbank | LINEギガフリー。お昼の退避に安定。 |
IIJmio ギガプラン 2GB(音声) | 850円/月 | 2GB | 超過時300kbps | ○ | docomo/au | 低容量が安い。繰り越し可で無駄が出にくい。 |
povo2.0 トッピング | 390円/1GB(7日)・990円/3GB(30日) など | 変動 | 期間終了で都度購入 | ○ | au | 月額0円運用も可。必要な時だけデータ追加。 |
選び方の目安:
「昼だけ確実に速くしたい」→ LINEMOミニ
「毎月の使用量が読みにくい/余りを活かしたい」→ IIJmio 2GB(繰り越し)
「たまの昼だけ逃がせればいい」→ povo2.0の短期トッピング
8. ケーススタディ:3つの“詰まり”をほどく
A. 昼のカフェで動画が途切れる
再発防止:アプリ更新は“夜間Wi‑Fiのみ”。
B. 鉄筋1階の奥部屋で圏外気味
再発防止:延長ケーブルを常設、レイアウトを固定。
C. 通勤電車で地図が開かない
再発防止:通勤時間帯だけサブ切替。
9. 乗り換え・見直しの判断軸(迷わないための流れ)

感情ではなく“数字と用途”で判断するのがコツです。
7日間テストで実態把握
昼/夜/自宅で速度を計測して平均を記録(複数アプリ×複数回)
用途別の目安と照合
主要用途が「まぁ使える目安」を1週間以上下回る → 見直し候補
例:ニュース/地図で3Mbps未満が連日続く、1080p動画で5Mbps未満が頻発など
改善可能かを仕分け
時間帯混雑 → サブ回線で時間帯分散
屋内弱い → 置き場所・ルーターで改善
端末起因 → モデム・バンド対応の新機種検討
契約・費用面の確認
端末割引条件、違約金、初期契約解除制度などの期限を必ず確認
結論
改善余地がある → 続行&改善策実行
根本改善が難しい → 早めに乗り換えや併用で損失を減らす
ひとことまとめ: 「事実→原因→改善余地→契約条件」の順で冷静に決めると後悔が減る。
10. 用語ミニ辞典(超ざっくり)
Ping:反応の速さ。50ms以下だと軽快に感じやすい。
CA(キャリアアグリゲーション):複数帯域を束ねて速くする仕組み。
DSS:4Gと5Gで周波数を共有。表示は5Gでも実効は状況次第。
RSRP/RSRQ:電波強度/品質の指標。設定の“フィールドテスト”で見られる端末も。
11. 実践後の見直しと次の一手
改善策は“試して→評価→判断”の三拍子で。
改善策の効果を測定
実践前と同じ条件(場所・時間・端末)で速度を測定し比較。
体感だけでなく数値で判断。
改善が確認できたら定着
効果が出た設定や運用方法はそのまま継続。
習慣化して“日常の標準”にする。
改善が不十分なら再評価
他の時間帯・場所・端末で再テスト。
根本改善が難しければ併用や乗り換えを検討。
契約やコスト面も並行確認
違約金や端末割引条件の期限を意識。
乗り換え先やサブ回線候補の料金・条件を比較。
ひとことまとめ: 試す→数字で評価→改善策の定着 or 次の選択肢へ。
まとめ:明日やることは5つだけ
複数アプリ×複数回×別時間帯で“遅さ”を見える化。
省電力OFF/5G⇄4G固定で今日の正解を掴む。
窓際・高所に置き場所を最適化。
自動同期を制御し、アップロードは夜に回す。
昼だけサブで“混雑”そのものを回避する。
公式サイト
・楽天モバイル公式サイト(https://network.mobile.rakuten.co.jp/)

ここまで読んでくれてありがとうございます!
電波の世界は、一見すると原因がつかみにくく「運」に左右されるように見えるかもしれませんが、実際は試す順番・置き場所・時間帯の工夫でかなり改善できます。この記事で紹介したように、軽い対処から順に試せば、効きやすい方法を早く見つけられます。
明日の昼、同じカフェでも、今日よりサクッとページや動画が開くはず。もし「ここも改善したい」というポイントが出てきたら、その時はまた新しい方法を追記していきます。
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